こんにちは、獣医師の林です。
今回は食物アレルギーについてです。
私が獣医師になった当時と比較し、最近は食物アレルギーに悩んでいる子が多いように感じています。
食物アレルギーとは、厚労省のHPでは『摂取した食物が原因となり免疫学的機序(体を守る働きを免疫と言います)を介してじん麻疹・湿疹・下痢・咳・ゼーゼーなどの症状が起こること』と記載されています。
本来、食べたものは消化管内で細かく分解されたのちに栄養として吸収されますが、 免疫反応に問題があったり、食べ物を消化・吸収する働きが未熟だと 免疫を担当する細胞が食べ物の成分(主にタンパク質)を 異物(抗原=アレルゲン)として認識、攻撃するためにアレルギー反応が起きてしまうのです
この記載は人間用のページになりますが、ワンちゃん、猫ちゃんでも食物アレルギーになると同じような症状が見られます。(呼吸器症状は少ないです)
食物アレルギーでは皮膚症状が良く見られますが、ワンちゃんの場合には、目や口の周囲、耳、背中、肛門周囲、四肢に症状が見られ、猫ちゃんの場合には、目の周囲に症状が見られやすいのが特徴です。
では、何故食物アレルギーが起きてしまうのか。
理由は様々ですが、基本的には、人と同じように、アレルギーのある食べ物を一定量食べることでアレルゲンが蓄積し、症状を呈します。
そのため、アレルゲンを蓄積させないこと=食物アレルギーの予防とも言えますので、特定の食事が指示されていない場合であれば、フードローテーションをして、アレルゲンの蓄積が起きにくいようにすることがポイントになります。
フードには必ず原材料の欄がありますので、フードローテーションをしている方でも、同じタンパク質のものばかり使っていないかどうか等、確認してみましょう。
可能であれば、3つくらいのメーカーさんをローテーションすることをお勧めいたします。
メーカーさんの国が違えば、同じ原材料でも育つ環境によって栄養価なども変わるほか、昨今の世界情勢を考えたとき、海外産のフードが入ってこなくなることを懸念すると、3社のうち、1社は国産を入れておきたいところです。
イリオスマイルさんでは、国産、イタリア、ドイツ、カナダと4社のメーカーさんを取扱いされていますので、
フードの切り替えをするときには、1~2週間くらいかけて、少しずつ新しいフードに切り替えてみてくださいね。
そして、食物アレルギーは免疫が関連していますので、免疫を整えること=腸活をすることも、食物アレルギー発症の予防につながると考えられます。
腸活には、①プロバイオティクス(乳酸菌など) ②プレバイオティクス(オリゴ糖や食物繊維など)が必要です。
イリオスマイルさんには①であればノンアルコール甘酒+乳酸菌 おはな-ohana-、②であれば菊芋やヒジキが使われている米粉と自然素材のクッキー クポノ-Kupono-
など、おやつとして気軽に与えられるものがありますので、是非日常的に腸活を取り入れてみてください。
この記事を書いた人
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獣医師
林美彩 先生