先日、我が家のオリが混合ワクチンを受けました。
まだ1歳過ぎで特に病気もしない元気っ子、お散歩もドッグランもいろいなところへのお出かけもたくさんするので、躊躇なく受けてもらったのですが、改めて「混合ワクチンで予防できる病気ってどんなものがあるんだっけ?」と・・・
そんな方が多いか少ないか分かりませんが、改めて調べてみました。
狂犬病ワクチン
毎年の摂取が義務付けられている狂犬病のワクチン。
狂犬病は感染すると、神経系に影響を与え、死亡率が非常に高い病気とされています。人への感染の可能性もあり、その場合も致命的です。
日本では30年以上狂犬病は発生していませんが、海外では発生が見られていることもあり油断できない感染症です。
よって、狂犬病ワクチンの接種は法的に義務付けられています。また、海外へ行く際も狂犬病の接種証明が必要になる場合があります。
過去に提携獣医師の林美彩先生が、狂犬病ワクチンについて詳しく解説いただいております。
狂犬病ワクチンについて考える
混合ワクチン
混合ワクチンの接種は法的義務はないため、狂犬病ワクチンとは混ぜずに接種します。
つまり、混合ワクチンは任意接種になり必ず必要なものではありません。住んでいる地域やライフスタイルにより感染の可能性も変わります。
ワンちゃんのワクチンはウイルスに対して11種までありますが、多ければ良いものでもなく、種類が多いほど身体に負担がかかります。
その上で、オーナー様が獣医師さんと相談の上でどのワクチンを接種するのか、そもそも接種をしないのかを検討する必要があるということになります。
コアワクチン
感染力が高く、ワンちゃんだけでなく人にも被害が及ぶ可能性がある感染症を予防するワクチンです。
ディステンパー、犬伝染性肝炎、犬伝染性喉頭気管炎、犬伝染性喉頭気管炎、犬パルボウイルス感染症
ノンコアワクチン
ライフスタイルや生活環境で感染する可能性があるなら接種する必要があるとされているワクチンです。他のワンちゃんとの接触や、お散歩やお出かけの多い子におすすめされます。
パラインフルエンザ、犬コロナウイルス、レプトスピラなど
過去に提携獣医師の林美彩先生が、混合ワクチンについて詳しく解説いただいております。
愛犬の病気予防をしよう~混合ワクチン編~
混合ワクチンで予防できる病気
ディステンパー (コアワクチン)
高熱、呼吸困難、下痢などの症状を引き起こし、死亡率の高いウイルス感染症です。
感染力が強く、感染しているワンちゃんからの接触や飛沫から感染します。
地域や季節の差がなく発生し、子犬の感染リスクが高く、成犬でもワクチンを接種していない場合は重篤化になる可能性があります。
犬伝染性肝炎 (コアワクチン)
体内で主に肝臓、腎臓、脾臓、リンパ組織に感染し、感染したワンちゃんの尿や唾液、眼の分泌物を介して感染が拡がります。
高熱から1日以内に死に至るものから、発熱症状が数日続いた後に治癒するもの、症状が見られないものなど、症状は様々です。
有効な治療方法は見つかっていないとされています。
犬伝染性喉頭気管炎 (コアワクチン)
犬の咳やくしゃみを引き起こす感染症です。
感染したワンちゃんのくしゃみや咳による飛沫感染により広がります。
咳やくしゃみが続き、肺炎になることもあります。ウイルスに対する治療方法はなく、症状に対しての治療を行います。
犬パルボウイルス感染症 (コアワクチン)
感染犬の体液や糞便を介して感染が拡がります。
ウイルスが体内に入り、腸管を攻撃し、特に腸壁細胞に感染します。
ワンちゃんの集まる場所や汚染された環境で広がりやすいとされています。
症状としては嘔吐、下痢(血便)、高熱、食欲不振などがあり、急激に進行し悪化します。
治療には入院が必要な場合が多くあります。
犬パラインフルエンザ (ノンコアワクチン)
ワンちゃんの咳やくしゃみによる飛沫感染により広がります。
咳やくしゃみ、発熱が症状で、症状は軽度から中度まであります。
ほどんどのワンちゃんは自然に回復できますが、免疫系の弱い子やパピーは重篤化する危険性があります。
犬コロナウイルス感染症 (ノンコアワクチン)
感染犬の体液や糞便を介して感染が拡がります。犬の腸管に感染し、消化器系に影響を与えます。
ワンちゃんの集まる場所や汚染された環境で広がりやすいとされています。
軽度の下痢が主な症状となり、一般的には致命的な感染症ではありませんが、免疫系の弱い子や高齢犬は危険が伴う可能性があります。
レプトスピラ感染症 (ノンコアワクチン)
感染したネズミやイノシシが尿や体液を排泄することで水辺や土壌を汚染することで広がります。
感染地域の水を飲むこと、感染土壌に触れることなどでワンちゃんに感染しますが、人にも感染する可能性があります。
水辺やキャンプ等のレジャーに行くことが多いワンちゃんは特にワクチン接種がおすすめです。
ワクチンアレルギー
ワクチン接種には、稀にアナフィラキシーショックなどの副反応を起こしてしまう可能性もあります。
ワクチン接種は体調が良い時に行い、接種後のお風呂や激しい運動は控えてゆっくりと過ごすことが大切です。
また、接種直後すぐに病院を出ず、数十分院内で様子を見てあげることも大事とされています。
ワクチンの選択
オリが混合ワクチンを接種しに行ったとき、獣医師さんからは「近所の地域から考えると、5種でも良いかもしれないですね」と言われました。
ですが、河口に遊びに行くこともあるのでレプトスピラ感染症のワクチンは一応接種しておきたいと申告し、7種を受けました(8種のワクチンをベースに、犬コロナウイルス感染症抜いた7種です)。
ワクチンを受けるも受けないも、何を受けるのかも、全ての選択は飼い主である私たちにあります。
近所に、細かいことでもたくさん質問や相談ができる動物病院があることも大事ですよね。
我が子のことを第一に考え、最適な選択をしたいなと改めて思います。
ちなみにオリは、注射はへっちゃら!
診察台に乗ると少しだけ緊張しているみたいですが、看護師さんに可愛がってもらっている間にいつの間にか注射は終わっています!
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スタッフ
南茂智由喜