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気圧による体調の変化について

犬と獣医さんイメージ

 

こんにちは、獣医師の林です。

例年よりも少し早めの梅雨入り、そして今年は台風の発生も昨年よりも増える予報なのだとか…

人も気圧変動、湿度の影響で体調不良に陥りやすいですが、それは犬猫さんたちも同じ。

この時期には、消化器の不調が起きやすかったり、てんかん発作を持っている子の場合には発作の頻度が増えやすい傾向にあります。

 

この体調不良の原因の1つに『水滞』という問題が挙げられます。

水滞というのは、体内の水分代謝が乱れ、体に不要な水分が溜まりすぎてしまっている状況の事で、それが原因で起こる症状を『水毒』と言います。

身近なところだと浮腫みの症状が思い当たるのではないでしょうか。

 

体に余剰水分が蓄積すると、浮腫みの症状以外にも、胃に水が溜まりすぎて食欲が落ちてしまったり、お体に冷えが生じる、重怠い、頭重感、めまいなどが起こりやすくなります。

また、滞った水分が脳圧にも影響を与えてしまうことが、てんかん発作につながることがあるため、この時期にはてんかん発作の頻度が高まりやすい傾向にあります。

 

湿度が高いと、お体の水分の排泄が滞りやすくなるので『水滞』が起こりやすくなるのですが、ここに台風などの気圧の変化、月の満ち欠けなどが関連すると、お体の水の巡りが乱れるため、前述のような症状がさらに激しく起こりやすくなります。

 

湿度や気圧の変化、月の満ち欠けなど、自然由来のものを人の力で何とかする…というのは難しい話。

では、少しでもこれらの症状を軽くする、予防することは可能です。

 

お体の余剰水分をしっかりと排泄する利水をすることで、これらの症状が軽くなることがあります。

日本は島国なので湿度の影響を受けやすく、他の国と比較しても水滞が起こりやすいのが難点。

そのため、水分の摂りすぎには注意が必要ですし、それと同時に溜まってしまった水分を出すことも大事。

ただし、必要な水分まで排泄してしまうのはNG。体にとって不要な水分のみを出す『利水食材』がお勧めです。

 

 

利水食材としては、トウモロコシ、小豆、緑豆、冬瓜、ハトムギ、キュウリなどが挙げられます。

いつものご飯にトッピングするなどして、是非取り入れてみてください。

 

ただし、これらの食材はお体を冷やす作用があります。

食べすぎてしまうと、胃腸が冷えて消化器症状を起こしてしまいますので、我が子の変化を見ながら、量を調整してあげてください。

 

この記事を書いた人 | 林美彩先生

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林美彩

獣医師

林美彩 先生

『chicoどうぶつ診療所』獣医師。 毎日食べるもので体が作られているということ、日々の過ごす環境や過ごし方、飼い主様の精神状態なども体に影響を与えているということを、もっと多くの方に知っていただきたいと思っています。 病気になりにくい体作り、毎日のお食事のこと、お薬だけに頼るのではなくご家庭でできるケアなど、ご家族みんなが健康で穏やかに、そして幸せに過ごせるお手伝いをさせていただけたらと思います。

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