こんにちは、獣医師の林です。
暦上は春に入り先日は春一番も吹きましたが、朝晩はまだ冷え込みが厳しいですね。
日中と朝晩の寒暖差が激しくなってきていることで、ご体調を崩されている子も少なくありませんが、皆様のおうちの子はいかがでしょうか?
温活について
温活とは、体を温めて冷えを改善し、基礎代謝をあげて様々な不調を改善することを指します。
体温が上がると免疫力が上がるというのは皆さんもご存じだと思いますが、それはワンちゃんたちも一緒。
ワンちゃんの平熱は37℃後半~39℃前半ですが、個人的には最低でも38℃はあってほしいなぁ…と思っています。
私たちと違い、ワンちゃんたちは汗をかくことが苦手な動物さんなので、お体に熱はこもりやすい傾向にありますが、
動物病院にいると、体幹は熱いのに手足先は冷えている、上半身は熱いのに下半身は冷えている…という子が多い印象です。
つまりは、体の中の熱バランスが乱れているということでもあるんですね。
身体が冷えると・・
冷えているということは血流が滞っているということ。
血流が滞っていれば、せっかく取り入れた栄養素を隅々まで運ぶということもできないですし、冷えから痛みが生じてしまったり、また冷えている部分を巡らせようとして舐めることによって、その部分が皮膚炎を起こしてしまうということもあります。
「冷えは万病のもと」という言葉があるように、冷えはお体にとっても大敵。
しっかりと体温を保持して巡らせるということがとても重要になります。
温活グッズの活用
最近では温活グッズも重宝してきており、腹巻や低温タイプのカイロ、せんねん灸太陽(貼るお灸)などドラッグストアで手に入るものや、小豆や糠、玄米を用いた可愛いカイロなども販売されています。
イリオスマイルさんからも発売開始となった 「マハナ」はベースをあずきと玄米から選べる、とても可愛い温活ホットパック。
サイズも2種類あるので、用途に合わせて使い分けるのも良いですね。
温活ホットパック マハナ -mahana- 長方形
広範囲の温めに最適で、目元や背中から腰への使用に最適です。
温活ホットパック マハナ -mahana- 丸型
手のひらサイズで持ち運びにも便利。お腹や背中、腰への使用に最適です。
*イリオスマイルこだわりのホットパック マハナ-mahana-、詳しくは商品ページをご確認ください。
身体のどこを温めればいい?
温活で温めてほしいお勧めの場所は「腎兪」、「命門」、「腰の百会」の3つ。
・腎兪(じんゆ):最後肋骨を背中側に垂直に上った背骨の両脇にあるツボ
・命門(めいもん):腎兪と腎兪の間にあるツボ
・腰の百会(ひゃくえ):腰の出っ張った骨(腸骨翼)ラインと背骨が交わる場所
ツボの位置は正確でなくても大丈夫。
大体の位置を把握しておいて、そのあたりを温めてあげるという感じで問題ありません。
足先が冷えている子は足先だけ温めるというのもお勧めです。
注意点
ただ一つ、注意点としては、お体に炎症が起きている子や熱が出ている子の場合には温活はNG。余計にお体に負担をかけてしまいます。
また、温活中、ハァハァと呼吸がつらくなってきてしまったり、舌が赤くなってきたときも、上半身に熱がこもってきてしまっている証拠になります。
暖かい空気が上にのぼるように、お体の熱も上半身にのぼってしまうため、下半身を温活していても、自然と上半身にも熱が及んでしまいます。
そのため、下半身はまだ冷えてるけどハァハァしてしまっている…というときには、首回りや頭は保冷材などで冷やしてあげると、気持ちよさそうに温活を受けてくれることがあります。
その時その時の我が子の様子を見ながら、心地よいリラックスタイムになるように温活を取り入れてみてください。
この記事を書いた人
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獣医師
林美彩 先生